アイルトン・セナの生誕50年を記念したドキュメンタリー映画「音速の彼方へ」を観てきましたが、
1994年5月1日に私自身が味わった、衝撃と深い悲しみが再び甦りました
当時の名だたるF1パイロット(プロスト・マンセル・ピケ・ベルガー・・・etc)の中でも、卓越したドライビングテクニックを持ち、世界チャンピョンになりながらも、ヨーロッパ贔屓のF1の政治に翻弄され、孤独と戦い続けたセナ
世界チャンピョンのセナのテクニックを持ってしても追いつけない、電子制御を搭載したF1マシンが登場 再びチャンピョンになるため、やっとの想いで手に入れたアクティブサスペンション搭載のウイリアムズの最強マシンであったが、あまりにも強すぎたため、FIFAがアクティブサスを禁止 逆にコントロール不能な最悪のマシンで戦うことになり、不運が続くセナ
クラッシュが起これば、誰よりも先に自分のマシンを停め、救助に向かうセナ
セナの命日となる前日の予選で起こったラッツェンバーガーの事故死
とても哀しい目をしたセナは、本当はレースなどしたくない、あるいは中止すべきだと訴えたかったのかもしれない
セナのよき理解者であったF1のドクターが見かねて「もう辞めないか?俺も一緒に辞めるから、釣りにでも行こう」と誘うが
「僕が逃げ出すわけにはいかない」
コントロールが難しいマシンを操り、意地でつかんだポールポジション
レース当日、スタートから1位を快走したまま、天に召されたセナ
2日間で二人もの事故死を出した悪夢のサンマリノGP
それ以降、F1での事故死者は出ていない
セナの命と引き換えにF1の安全性が向上しているが、とても大きすぎる代償であった
音速の貴公子 アイルトン・セナ
好き、嫌いを超越した永遠に忘れられない、F1ドライバーである
とても辛いが、もう一度観に行こうかな、という気にさせる映画であった