花粉症・アレルギー性鼻炎について
全国調査によるとアレルギー性鼻炎の有病率は、10年間で著しい増加(29.8%→39.4%)を示しており、特にスギ花粉症の増加 (16.2%→26.5%)が目立っています。くしゃみ・鼻水・鼻づまりに目のかゆみといった症状があれば、かぜではなく、花粉症やアレルギー性鼻炎の可能性があります。当院では、問診にて疑わしい場合は、鼻水を採取して、鼻づまりの原因にもなる好酸球の有無(鼻汁好酸球検査)を調べ、さらにご希望があれ ば、採血により、ハウスダスト、ダニ、スギ、カモガヤ、ブタクサや犬猫などのペット等のアレルギー物質の検査(RAST検査)をいたします。アレルギー性鼻炎と診断がつくと、『鼻アレルギー診療ガイドライン』に則った、各種抗アレルギー剤やステロイド点鼻剤の治療の他に、症例に応じて、漢方治療を併用します。漢方は眠気が全くなく、即効性もあるため、受験生でも安心して服用できます。車の運転にも支障がありません。また妊娠中や授乳中のお母さんでも相談の上、漢方や点鼻薬を妊娠安定期に限り、副作用に注意しながら、使用しています。
CO2(炭酸ガス)レーザー
薬物治療で思うような効果が得られず、特に鼻づまりがひどい方にはよい適応となります。痛くないように鼻の粘膜を15分表面麻酔後、粘膜表面に浅くレーザーを照射していきますので疼痛や出血がほとんどありません。両側約30分程度で手術が終了します。手術料は、両側同時に行った場合8730円(3割負担)です。術後1週間は鼻の粘膜が反応性に腫れて、鼻づまりが一時的にひどくなりますが、経過とともに改善していきます。レーザー照射の効果は1~2年で減弱しますので、効果が無くなれば、再度レーザーを照射することになります。スギ花粉やヒノキ花粉症の症例では、花粉飛散期にはレーザー照射ができませんので飛散開始前の10月~12月にかけて行うと効果的です。
当院では下記のような症状の方にレーザー治療をおすすめしています
・一年中鼻づまり症状のある方
・長期の通院が困難な方
・常に薬を服用していないと快適な日常生活を送れない方
・薬による治療で効果の得られない方
・薬の副作用が出やすい方
・薬を使いたくない方